足底腱膜炎について
かえで接骨院石山院栗山です!!
今回は足底腱膜炎についてです。
結構悩まされている方が多いので書いてみました!!
ではどうぞ!!
【足底腱膜炎について】
まず足底腱膜とはどのようなところかといいますと、足の裏についている腱のことを指します。
こんな感じで指の方から踵までついている腱です。
足底筋膜炎の症状として一番多いのは、朝起きたときの踵の痛みです。
朝の起床の時の最初の数歩や、じっと同姿勢をしている状態から次の動作に移る時に、踵や土踏まずの部分が痛くなります。
その痛みは歩行しているうちに軽減していくことが多いです。
そして進行すると、朝だけでなく日中歩行しているときや、家事などでずっと立っているときなども強い痛みがでるようになります。
ひどくなると、足を地面についていなくても、四六時中ズキンズキンという痛みを伴うようになることもあります。
一般的には、踵(かかと)が痛いという方が一番多いですが、実際には、足の外側、土踏まず、指、指の付け根、などにも痛みを感じることがあります。
痛い状態で歩行などを続けていると、痛みは、ふくらはぎ、太ももと広がっていくケースもあります。
一般的に数カ月から数年で治るといわれますが、個人差が大きく、10年以上痛みが続いているという方や、歩行ができなくなり、車椅子を使いながら生活されている方もおられます。
捻挫であれば、ほとんどの場合は、2週間程度でそれほど問題ないレベルまで回復します。
なぜ足底筋膜炎は痛みが数か月もつづくことがあるのでしょうか?
【難治化する理由】
一つの理由として、足底筋膜炎の原因が「足の裏の筋肉だけが原因ではない」ことが挙げられます。
足の裏には、スネのところやふくらはぎから筋肉が繋かっています。
スネやふくらはぎが硬くなっている方は、スネやふくらはぎが足裏の硬さに影響を与え、痛みを起こしている場合もあります。
そして二つ目の理由は、「足のアーチ機能が失われてしまう」ことでアーチで衝撃が吸収できなくなった結 果として痛みを起こしていることが挙げられます。
私たちの足の裏には、ゆっくり歩くときでも体重の120%の重さがかかると言われています。
例えば、体重が50kgの女性では一歩ごとに60kgの重さが足にかかります。
人間は 1 日に平均約7500歩ほど歩いていると言われていますので単純計算でも“1日360トン” の重さが足にかかっていることになります。
これだけの重さが足にかかっていれば、痛くなるのは当然のように感じますが本来、人間の体はこの360トン以上の
重さが足にかかっても壊れない設計になっています。
図のように私たちの足の裏には、3つのアーチがあり、そのアーチによって地面からの衝撃を吸収しています。
このアーチ機能が保たれていれば、いくら体重がかかっても足の裏が壊れません。
しかし、足首や足の指の筋肉が硬くなってしまうと、このアーチ機能が失われてしまい、アーチで
衝撃が吸収できなくなります。
すると、足の裏の筋肉に直接負担がかかるようになり結果的に足裏の痛みに繋がります。
そして、三つ目に「自律神経の不整」があることで血流の悪化がおこり筋緊張が増強されることが挙げられます。
自律神経の不整は自覚があまり無いことが厄介なところです。
身体のバランスを調整する自律神経は、物理的ストレス、心理的ストレスに遭遇するとその方の弱い部分や以前に痛めた部分、負担のかかりやすい部分などを守るために強い緊張を起こし、その部分を守ろうとします。
しかし、その状態が長期間続くと、緊張はいろんな部分に連動し、バランスが崩れ、血行が悪くなり、やがて筋肉が酸欠を起こし、痛みが発生します。
このように足底筋膜炎は足の裏だけではなく、スネやふくらはぎ、足首、足の指の間など「足の裏以外の場所」も関係して痛みを起こしている可能性があり、更には自律神経まで関係しています。
【自律神経との関係】
身体に起こる難治性の痛みのほとんどが自律神経のシステムの不調です。
そして、それには2つの要素があると考えています。
1、冷えによるもの
足底筋膜炎の方の多くは足が冷えています。
人間の体温は内臓などでは37~38℃程度で、足は27~28℃程度が理想言われています。
夏のエアコン、四季にあわない食べ物。アイスクリームや冷たいお茶など、冷えたものを摂取する方も非常に多いです。
また中には、きちんと湯船につかる習慣が無い方もおられ、湯船につかる時間が5分以内か、シャワーのみ方も多いです。
意識しないうちに、現代は非常に冷えやすい環境にあります。
私たちの身体を管理する自律神経は、冷え(体の中の温度差) に大きく影響を受けます。
2、心理的なストレスによるもの
冷えと同様に、心理的なストレスも自律神経は非常に嫌います。
よく、上司にプレッシャーをかけられると胃が痛くなるというような話をききます。
このような現象は、内臓に起こるとは限りません。
この現象が筋肉におこると、血行障害を引き起こして、痛みが発生します。
★更に別の視点から見てみると・・
『対処方法によって悪化したもの』というものも見られます。
足底筋膜炎は初期の対処が一番大切です。
痛みが発生した初期に適切な対処をすれば短期間に治癒しますが、対処法を誤った場合はかえって状態を悪化させてしまいます。
例えば、過度のアイシング、患部への器具を使った強いマッサージ、患部のストレッチ、痛みがある状態での運動。
このような刺激は足底により強い緊張を発生させてしまい痛みが強まります。
この場合、原因になっているアイシングや強いマッサージやストレッチを中止しましょう。
【治療の考え方】
足底腱膜炎は痛みを感じる部分に原因がないことがあります。
別の部位から患部が引っ張られることで痛みがおこるため、自然治癒が起こり、本来うまく対処法できれば足底腱膜炎は早期(一ヶ月以内)に改善する可能性があります。
難治化の原因である、足裏以外から引っ張られているものの改善、崩れたアーチの改善、自律神経の改善の3点に焦点を当て治療する事で問題の解消に繋ぐことが出来ます。
ご自身でもこれを念頭に対処をすることが大切です。
特に自律神経に不整は厄介ですので、まずは冷えに注意し、温める事を習慣化させてください。
足底腱膜炎は足裏の疲労が原因ではありません。
足底筋膜炎が発症するシステムを改善していきましょう!!
今回はこれで終わります。